上司から、「怒られるのは期待されてる証拠だよ」と言われたことはありませんか?
その言葉を信じてはいけません。
怒られ続けることにより、悪影響を及ぼす危険性もあります。
この記事では、「怒られる=期待されてる証拠」が嘘だとわかる理由を紹介し、本当の期待とは何なのか解説していきます。
「なんで自分ばかり怒られるの?」「これって期待なの?」と感じたときに、あなたを守る考え方を紹介します。

ぜひ最後までご覧ください。
「怒られる=期待されてる証拠」が嘘である理由
①感情をぶつけているだけだから
怒られるかどうかは「相手の感情」によって左右されることがよくあります。
なぜなら、イライラしていたり、気分が悪かったりすると、些細なことでも怒りに変わりやすくなるからです。
期待しているかどうかに関係なく、機嫌が悪いというだけで部下に怒りをぶつける人は多く存在します。
- 相手が疲れているときに話しかけただけで怒られた
- 同じミスでも、日によって反応がまったく違った
- 他の人には何も言わないのに、自分には怒ってくる
このように、怒る側の気持ちが大きく影響するため、「怒られる=期待」だとは言えません。

人の感情は日によって変わるものなので、真に受けすぎないことが大切です。
②ミスを減らすための叱責だから
怒る目的が「期待」ではなく、「ミスを防ぐため」だけの場合もあります。
それは、あなたの成長を願っているというよりも、仕事の流れを止めたくないという「効率重視」の気持ちが強いからです。
- 内容を深く伝えず、「なんでできないの?」と感情的に言われる
- 同じような注意を何度も受けるが、解決の方法は教えてくれない
- その場しのぎで怒って終わる
このようなケースでは、「ミスを防ぎたいから叱っている」だけの可能性が高いです。

「期待している」とは感じられないですね。
③支配したいだけだから
残念ながら、「相手を自分の思い通りにしたいから怒る」という人も存在します。
これは期待とはまったく関係なく、「自分の立場を強く見せたい」だけの行動です。
- 一方的に否定し、自分のやり方を押しつける
- 常に命令口調で話してくる
- 怒ることで「自分のほうが上」と思わせようとする
このような態度をとる人の怒りは、期待から出ているものではありません。
むしろ、相手を下に見て支配したい気持ちが隠れています。

怒られるたびに「自分のせいだ」と思い込む必要はありません。
④怒るほうが楽だから
中には「怒るほうが手間がかからない」と考えて行動している人もいます。
つまり、期待とは関係なく、自分が楽をしたいがために怒っていることもあるのです。
- 毎回、悪いところばかりを指摘される
- 良い点については何も触れられない
- 褒められた経験がまったくない
このような人は、手間や時間をかけて相手の努力を認めるよりも、短く怒ることで済ませてしまおうとしています。

期待ではなく、ただの「手抜き」です。
⑤ターゲットにされているから
怒られるのがいつも同じ人ばかりという状況は、決して期待の表れではありません。
これは「ターゲットにされている」可能性が高く、不公平な扱いが原因となっている場合があります。
- 他の人と同じミスでも自分だけ怒られる
- 何をしても注意ばかり受ける
- 特定の人には優しいのに自分には厳しい
このような状況は、怒る側の偏った見方や態度が原因であることが多くあります。

状況を客観的に見て行動を考える必要があります。
⑥期待されてるならフォローがあるはずだから
本当に期待されているのであれば、「怒る」だけでなく「フォロー」もあるはずです。
一方的に怒るだけの関係は、期待とはほど遠い状態です。
期待されている人には、
- ミスしても冷静に説明してもらえる
- 必要なときに手助けやアドバイスがある
- わからないことを質問しやすい雰囲気がある
など、怒って終わりではなく、その後の対応があります。
だからこそ「期待されている」と実感できます。
フォローがないなら、その怒りはただの感情的なものかもしれません。

本当の期待は、言葉よりも「行動」で示されるものです。
怒られ続けることの危険性
自信をなくす
「怒られる=期待されている」と思い込むと、自分に悪影響が出ることもあります。
その一つが「自信を失うこと」です。
怒られることにより、次のような影響を感じやすくなります。
- 自分の行動にいつも不安を感じるようになる
- 誰かに怒られるたびに委縮してしまう
- 新しいことに挑戦する勇気がなくなる
これでは成長どころか、気持ちがどんどん小さくなってしまいます。
萎縮してしまえば本来の力も出せなくなります。

怒られることで自信がなくなると感じたら、距離をとることも必要です。
成長につながらない
「怒られること=成長できる」とは限りません。
むしろ怒られるだけでは、なかなか成長にはつながりにくいのが現実です。
その理由は、怒られると内容よりも「感情」が先に残ってしまうからです。
具体的な影響としては、次のようなものが考えられます。
- 何が悪かったのか理解できないまま終わる
- 気持ちが落ち込んで改善策を考えにくくなる
- 怒られないように行動する癖がついてしまう
怒られることで一時的に反省しても、成長に必要なのは「冷静な説明」と「納得できる指導」です。

怒られることは前向きな学びにはつながりません。
本当の期待は怒ることではない
期待とは信じて任せること
本当に期待している人に対しては、「怒る」のではなく「任せる」ことが多くなります。
信じているからこそ、細かく叱るのではなく、自分の力で進むことを大切にされるのです。
なぜなら、任せるという行動には、「あなたならできる」と思っている証拠があるからです。
一方的に怒るだけでは、その信頼の気持ちは伝わりません。
次のような行動が「信じて任せている」サインになります。
- 難しい仕事をあえてお願いされる
- 困ったときには一緒に考えてくれる
- 自分の判断を尊重してくれる
これらは怒られるよりもずっと価値がある行動です。

任されること自体が信頼の証になります。
本当の期待には安心感がある
本当に期待されているときには、「安心感」があります。
怒鳴られたり、否定されたりばかりでは、人は安心して力を出せません。
安心できる環境でこそ、人は本来の力を発揮しやすいです。
信頼のある関係では、失敗しても次につながるサポートがあるため、前向きになれます。
- ミスをしても冷静に対応してもらえる
- 話を最後までしっかり聞いてくれる
- 改善点を一緒に考えてくれる
- 日ごろの頑張りを見てくれている
このような対応を受けたとき、人は「自分は大切にされている」と感じます。
それが本当の意味での期待です。

ただ怒られるよりもはるかに心に残りますね。
まとめ:本当の期待をしてくれる人を見つけよう
怒られたときに、「これは期待の表れだ」と思ってはいけません。
なぜなら、怒る理由は人それぞれで、必ずしもあなたの未来を思っているとは限らないからです。
この記事では、「怒られる=期待されてる証拠」が嘘である理由として、以下の6つを紹介しました。
- 感情をぶつけているだけだから
- ミスを減らすための叱責だから
- 支配したいだけだから
- 怒るほうが楽だから
- ターゲットにされているから
- 期待されてるならフォローがあるはずだから
これらは、あなたへの「期待」ではなく、相手の都合による行動である可能性が高いです。
怒られたことに対して過剰に気にする必要はありません。
あなたを本当に思っている人は、怒るよりも支えたり信じたりする行動で期待を示してくれるはずです。