「上司に相談したのに、まったく動いてくれない」そんな経験はありませんか?
せっかく勇気を出して話したのに「検討するよ」と言われたまま放置されると、気力が下がってしまいますよね。
実は、こうした「動かない上司」には共通する性格や行動パターンが存在します。
本記事では、まず相談しても動かない上司の特徴を解説し、そのうえで、そんな上司にどう向き合えばよいのか、すぐに実践できる対処法をご紹介します。

同じような悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
相談しても動かない上司の特徴
相談してもなかなか動かない上司には、いくつか共通した特徴があります。
こちらが真剣に話しても反応が薄かったり、はぐらかされたりすることがあると、気持ちが疲れてしまいます。
ここでは、上司が動かない背景にある性格や考え方の傾向を整理していきます。
責任をとりたくない
相談しても動かない上司には、「責任を負いたくない」と考える人が多く見られます。
このような上司は、何か問題が起きたときに自分が責められないよう、最初から判断を避ける傾向があります。
このタイプの上司の特徴は、以下の通りです。
- 意見を求めても「何でもいいよ」とはぐらかす
- 最終判断をしたがらない
- トラブルが起きたときは部下の責任にしがち

責任を回避したいという思いが強いため、自ら進んで行動することを避けるのです。
面倒なことを避ける性格
動かない上司の中には、「できるだけ楽をしたい」と考える人もいます。
このような性格の人は、相談ごとを受けても「あとで考える」「今は忙しい」といった言葉で流してしまう傾向があります。
このタイプの上司に多く見られる行動は、以下の通りです。
- 話を最後まで聞かずに終わらせようとする
- 何度相談しても「様子を見よう」と言うだけ
- 優先順位をつけず、すべて後まわしにしてしまう

面倒なことを避けたいという気持ちが先に立ち、結果的に何も動かない状態が続いてしまいます。
自分の考えが正しいと思っている
相談しても動かない上司の中には、「自分の考えが一番正しい」と思い込んでいる人もいます。
そのため、部下からの新しい意見や提案に対しては、受け入れようとせず、行動を起こさないケースが多いです。
このような上司は、たとえ現場が変化していても、自分の昔のやり方に固執しがちです。
よく見られる特徴としては、以下のようなものがあります。
- 「昔はこうしていた」と過去の話ばかりする
- 新しい提案に対して否定から入る
- 部下の意見に耳を貸さない態度を取る

自分の価値観にこだわることで、他の視点が入る余地がなくなり、何も変わらない状況が生まれてしまいます。
他人任せで動こうとしない
自分から動くことを嫌がり、誰かがやってくれるだろうと考える上司も存在します。
このようなタイプは、何か課題があっても自分では判断せず、部下や別の人に投げてしまう傾向があります。
相談をしても、「それは君がやって」「別な人に聞いてみて」と言うだけで、責任を持った行動をしようとはしません。
このタイプの特徴としては、以下が挙げられます。
- 判断を避け、いつも他人に話を回す
- 何を聞いても「自分はよく知らない」と答える
- 部下に丸投げすることが当たり前になっている

自分の役割を果たそうとしない姿勢が原因で、部下としては非常にやりづらくなってしまいます。
部下に関心がない
上司が動かない背景には、「そもそも部下に興味がない」という問題もあります。
人に関心がないタイプの上司は、部下が困っていても気づかず、相談されても受け流してしまうことが少なくありません。
このような態度を取られると、相談した側は「聞いても無駄だった」と感じてしまいます。
よく見られる特徴は、以下の通りです。
- 話しかけても目を合わせない
- 返事がいつもそっけない
- 会話が一方通行になりがち

部下への関心が薄いことで、相談を受けても気持ちが動かず、行動に移すことができないのです。
相談しても動かない上司への対処法
相談しても反応がない上司に悩まされると、働く意欲が下がってしまいます。
しかし、上司を変えることは難しくても、自分の行動や考え方を少し工夫するだけで、気持ちが軽くなることもあります。
ここでは、相談しても動かない上司への具体的な対処法をお伝えします。
具体的な行動案をセットで伝える
相談するときは、ただ「どうしたらいいですか?」と聞くだけではなく、具体的な行動案も一緒に伝えることが効果的です。
なぜなら、上司が考える負担を減らすことで、動きやすくなるからです。
以下のような伝え方を意識してみてください。
- 「この2つの方法を考えました。どちらが良いでしょうか?」
- 「自分でここまで進めてみましたが、この先についてご意見をいただけますか?」
- 「この案で進めてみようと思うのですが、ご確認をお願いします」

上司の手間を少なくすることが、動いてもらうコツです。
メールなど記録に残る手段を使う
口頭で相談するだけでなく、記録として残る方法を使うことも重要です。
特に、動いてもらえない場合は「言った・言わない」の問題を防ぐために、証拠がある形で伝えることが必要になります。
メールやチャットなどを使うことで、後から確認しやすくなり、上司も放置しづらくなります。
以下のような工夫が、効果的です。
- 口頭で相談したあとに「先ほどの件、念のため文書でまとめて送ります」と伝える
- 相談内容に「対応の期限」や「次の手順」を明記する
- 返信をもらえるように、「お手すきの際にご確認いただけますと幸いです」と一言添える
記録があると、上司も「うっかり忘れていた」とは言えなくなります。

自分を守る手段としても有効ですので、習慣にしておくと安心です。
期限を明確にして依頼する
相談した内容に「いつまでに対応が必要か」をはっきり伝えることで、上司が動きやすくなります。
なぜなら、期限がないと「急ぎじゃないだろう」と思って後回しにしてしまうことが多いからです。
次のような言い方を意識してみてください。
- 「〇〇までに処理が必要なため、ご対応をお願いできますでしょうか」
- 「明日中に動かないと他部署に迷惑がかかってしまいます」
- 「〇日までにご判断いただければ、こちらも進めやすくなります」
期限を伝えることは、急かすことではなく、協力を求める手段です。

上手に伝えれば、上司も納得して動いてくれる可能性が高まります。
他の信頼できる人にも相談する
どうしても上司が動いてくれない場合は、他の信頼できる人に相談することも選択肢のひとつです。
なぜなら、ひとりで抱え込んでも事態がよくならない場合があるからです。
周囲のサポートを受けることで、新しい視点を得られたり、上司への伝え方を変えられる可能性もあります。
具体的な対応としては、以下のようなものが挙げられます。
- 同じチームの先輩や同僚に相談する
- 別の上司や人事担当者に状況を説明する
- 客観的に見てくれる第三者に意見を求める

信頼できる相手に話すことで、気持ちも整理され、前向きに対処できるようになります。
上司に期待せず自分でできる範囲を考える
上司がまったく動いてくれない場合は、いっそのこと「この人には期待しない」と割り切る考えも必要です。
期待ばかりしていると、毎回がっかりしてしまい、自分のやる気も下がってしまうからです。
そこで、「自分だけでできることは何か?」を考え、行動してみると気持ちが前向きになります。
以下のような工夫をしてみましょう。
- 上司に確認せずとも進められる範囲を明確にする
- 小さなことからでも実行してみる
- 上司には「報告」だけにとどめて、判断を求めない方法も検討する
もちろん、すべてを自分で抱え込む必要はありません。

上司の動きに左右されすぎないように、自分なりのペースを持つことが大切です。
まとめ:上司に期待しすぎず行動を工夫しよう
相談しても動かない上司に悩まされると、誰しも気力を失ってしまいます。
しかし、気持ちを整理して、できる範囲から工夫していくことで、状況を少しずつ変えていくことが可能になります。
大切なのは、「上司が変わるのを待つ」のではなく、「自分ができる工夫を考える」姿勢を持つことです。
以下のような工夫をすることで、心の負担も軽くなります。
もちろん、すべてがうまくいくとは限りません。
それでも「やれるだけのことはやった」と思える行動をとっていれば、いざというときに後悔せずにすみます。
上司に振り回されすぎず、上手に距離をとりながら、少しでも前向きな働き方を目指していきましょう。